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ICの寿命

一般的な電子機器の設計寿命(耐用年数)は長いものでも10年ちょっとぐらい…、だいたいは電解コンデンサやスイッチ、VR類の耐用年数が支配的で、これに対して半導体デバイスは初期不良や過電圧などの使用上のエラーによる破壊がなければ、半永久的な寿命を持っているイメージがあります。

いわゆるビンテージアナログシンセと呼ばれるものは、1970年代~1980年代前半に作られたものが多く、製造後25~35年は経過していることになります。
当然、電解コンデンサの交換や接点の清掃などのメンテナンスをすることで、設計寿命を過ぎた個体の機能維持をしていくことになるのですが、どんなに状態良くメンテをしていても突然内部のICチップが壊れる時があります。
使用環境(電源電圧、放熱)や電源入切時の過渡状態におけるストレス、サージ電圧等によってICチップが破壊につながるケースも多いかと思いますが、製造後25年以上も経過していることを考えると、もしかして摩耗故障?というのも考えられるのかな?って、思うことが近頃あります。

実際に破壊されたチップを調べることができればスッキリするのですが、各社の半導体品質・信頼性ハンドブックなどをみると、製造後ある程度時間が経過すると、使用環境にもよりますが

  • 酸化膜経時破壊(TDDB)
  • ホットキャリア注入
  • アルミ腐食
  • ボンディングワイヤの接続不良

などの現象によって、故障率が時間とともに高くなっていくようです。
中でもショック?なのは「アルミ腐食」という現象で、シンセに使われているICチップの多くは樹脂パッケージに封入されていますが、この樹脂パッケージでは湿気などがIC内部にまで進入してチップ上のアルミ配線を腐食させる可能性があるというものです。
当時のチップでは、半導体品質の信頼性向上に関するノウハウも、現在よりまだまだ少なかったと思いますので、この辺の対策がどこまで想定されていたかが気になるところです。

通常、半導体デバイスの信頼性を評価するために、何年もかけて摩耗故障による寿命を測定するわけにいきませんから、いわゆる加速試験によって寿命を推定しているようですが、ビンテージシンセでは、当時製造されたICチップの寿命を本当に実時間で試験しているようなものですねぇ…(笑)

<参考資料>品質・信頼性ハンドブック(NECエレクトロニクス)
http://www.necel.com/quality/ja/handbook.html

# 半導体デバイスの製造などは全くの素人なので、変な勘違いをしているかも…

コメント

教科書レベルの理解ですが、写真を見たことがあります。エレクトロマイグレーションですね?>アルミの腐食
パッケージが吸湿、廃湿してダイに水分子が付くことを防ごうとする工夫がある、とその昔 習ったことがあります。

>パッケージが吸湿、廃湿してダイに水分子が付くことを防ごうとする工夫がある
やはりそのような工夫は昔からされているのですね。
ますます梅雨の季節が憂鬱になりそう…

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